転職者向け・社内向けキャリアプランの書き方の違い
キャリアプランの書き方や例文をネットで探した結果、この記事にたどりついた方もいるかもしれません。
今作成しようとしているキャリアプランは、転職活動で使うものですか? それとも社内向けのキャリアプランですか? 全く用途の違う、2つのキャリアプランの書き方をご紹介します。
社内向けキャリアプランの書き方
皆さんの会社に「キャリアパス」はありますか? 例えば、リーダー職になるために必要なスキルは何か、マネージャー、役員に昇進するために必要な経験・知識は何かなど、社内向けに示されたキャリアの道しるべとなるものです。社内向けキャリアプランの書き方は、このキャリアパスがベースになります。
例えば、あなたがリーダーのポジションからマネージャーに昇進するポジションだったとします。キャリアパスには、求められる能力やスキルが明示されているはずです。目標とするポジションに必要な能力やスキルが今の自分に足りているか、もし足りていなかった場合に、どんな勉強が必要になるか、どんな業務経験をする必要があるかを書きます。
多くの会社では、キャリアプラン用のフォーマットが用意されています。なので、フォーマットを埋めていけば、社内向けのキャリアプランは完成します。例えばマネージャーのキャリアパスによく書いてある項目は、次のとおりです。
- チーム戦略の策定
- メンバーの育成
- マネージャーの立場から見た会社経営の視点
- プロジェクト全体の予算・進捗管理
会社独自のキャリアパスがあるので、キャリアプランの例文をネットで検索するよりも、同僚や仲間が作ったキャリアプランを参考にしたほうがいいです。また、営業、事務、SEなど、職種によって書き方は違うので、自分の職種を参考にしましょう。
転職者向けキャリアプランの書き方
一方、転職者向けキャリアプランの場合は、キャリアパスが用意されているわけではありません。
面接でよく質問される、3年後の自分、5年後の自分、10年後の自分がどうありたいか、その目標達成のために、今何をしているのかをキャリアプランとしてまとめ、面接官に口頭で伝えられるようにしておかなければなりません。
面接の時点で転職先のキャリアパスは分からないので、キャリアプランは抽象的になってしまいます。そのため、ネットでキャリアプランの例文を検索して、自分用にカスタマイズしたくなりますが、他の転職希望者と似たようなキャリアプランになってしまいます。
なので、今勤めている会社のキャリアパスのフォーマットをベースにして、5年後、10年後のキャリアプランまで拡張してみるといいと思います。転職者向けキャリアプランによくある項目は、次のとおりです。
- 現在の自分の位置の把握
- 3年後、5年後、10年後の未来の自分を想像し、実現したいことを詳細に書く
- そこに到達するために、今後必要となる知識やスキル
社内向け同様、業種、職種別によってキャリアプランは違うので、具体的に書いてある社内のキャリアパスは参考になります。
転職においてキャリアプランよりも大切なこと
面接官はキャリアプランの作成よりも、転職希望者の行動に注目しています。例えば、キャリアプランに事務のスペシャリストを目指すと書いてあるのに、営業を希望して転職活動していては、キャリアプランと行動に一貫性がないとみなされます。
美しいキャリアプランよりも、自分のキャリアプランに見合った行動ができているかのほうが大切で、面接官は絵に描いた餅を見たいわけではありません。面接ではキャリアプランに基づいた行動が、自分の会社の貢献につながるかまで見ているので、日頃の仕事をきちんとアピールできるよう、職務経歴書はこまめにアップデートしましょう。