仕事ができないから辞めたい? 諦める前に試したいこと
働いている方のなかには「仕事ができないから辞めたい」と思っている方もいるのではないでしょうか。仕事を始めたばかりの若手社員だけでなく、経験豊かなミドル・シニア世代も仕事のことで悩むことがあると思います。仕事への悩みを抱えたときには、「なぜ仕事ができないのか」「なぜ辞めたいのか」を探り、現在の仕事を諦める前にできることがないかを考えてみることが大切です。
この記事では、「仕事ができないから辞めたい」と感じる方が抱えやすい悩みや、仕事を辞める前に試したいことを紹介します。
「仕事ができないから辞めたい」と思う理由
若手社員と比べて経験豊富なミドル・シニア世代でも、仕事で壁にぶつかり、「もう限界だ」「仕事ができないから辞めたい」と感じることがあると思います。
ミドル・シニア世代が「仕事ができないから辞めたい」と感じる理由として、以下のような例が挙げられます。
- 自身のスキル・知識が不足していると感じる
- 部下とうまくコミュニケーションが取れない
- 担っている役割が大きすぎると感じる
仕事をするうえでは、新しいスキルや知識の習得が求められることがあります。今まで培ってきたスキルや知識だけでは追いつけず、柔軟に対応できずに「仕事ができない」という気持ちになってしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
また、若手社員が増えることや人事異動により、部下とのコミュニケーション不足で仕事がうまく回らないと感じることもあります。さらに、上司としての仕事の責任が大きくなることで、自身の能力との差を感じ、より一層仕事が辛く感じてしまうことも辞めたいと思う原因の一つとなり得ます。仕事での悩みを引き起こす要因はさまざまで、一概には言えませんが、職場環境や人間関係の変化、体調や精神的な問題が主な要因となることは少なくありません。
なお、仕事の辞め時が分からず不安を抱えている方は、こちらの記事をご確認ください。
仕事の辞め時を見極める5つのサインと円満退社のポイント
仕事を辞める前に試してみたいこと
仕事を辞めたいと感じたときは、すぐに辞めるのではなく、悩みの原因を整理したり、誰かに相談したりすることで解決策が見つかることもあります。
ここでは、仕事を辞める前に試してみたい4つのことを紹介します。
1.スキルアップや資格の取得に取り組む
興味のある分野や得意とする分野でスキルアップを試みることをおすすめします。現在のポジションまたは今後挑戦したいことに活かせそうな資格の取得を目指すことは、仕事のモチベーションを維持するための一つの方法です。
新しいスキルを身につけることで、仕事の質が向上し、周りからの評価が高まることにも期待できます。昇進や昇給、新しい仕事を始めるチャンスを掴むことができるかもしれません。スキルアップや資格の取得は自身への自信にもつながります。
2.周囲に相談してみる
同僚、家族、友人など信頼できる相手に相談することは、気持ちが楽になる方法の一つです。特に「仕事ができない」と悩み、落ち込んでいる場合は、冷静に物事を判断できない場合もあります。
例えば、信頼できる上司に相談することで、業務内容やポジションの変更を検討してくれる可能性もあります。また、自身と似た状況を経験した人からアドバイスを受けることで、解決策の糸口が見つかるかもしれません。仕事のことで悩んでいるときは、1人で抱え込まないことが何よりも大切です。
3.専門家の助けを借りる
周囲に相談しづらいと感じる方は、専門家の助けを借りるのがおすすめです。産業医やカウンセラー、キャリアアドバイザーなどに相談することで、自身の悩みや今後について客観的かつ専門的なアドバイスを受けることができます。
専門家に相談することで、職場環境の悩みはもちろん、メンタルヘルスや生活状況も考慮したうえで、今後のキャリアについてアドバイスを受けることが可能です。自身では思いつかなかったような気づきを得ることや、新たな選択肢を提案してもらえる可能性もあります。
4.休職を視野に入れて考えてみる
一定期間休職して、今後のキャリアプランを考え直してみることも選択肢の一つです。資格取得の勉強をしたり、副業が認められている場合は興味のある分野でアルバイトをしてみたり、休職期間中にできることはさまざまです。
特に、「仕事ができない」「働くのが辛い」と感じる方は、しっかりと心身を休ませることも大切です。休職中は一般的に給与が出ないため、経済的な面で注意が必要ですが、自身の状況を理解したうえで休職を選択することも一案といえます。
仕事を辞めて転職すると決断したら
仕事を辞めて転職すると決断したら、計画的かつ効率よく転職活動を進められるように自身のキャリアパスや転職の条件などを整理しておくことをおすすめします。
具体的なポイントとして、以下の5つが挙げられます。
1.今後のキャリアプランを整理する
5年後、10年後どのようなポジションでどのような仕事をしたいか、自身のキャリアプランを整理しておくことが大切です。転職活動においては、自ら考え行動することの必要性が高まります。
キャリアプランを整理して明確にすることは、転職先を探す際に役立つだけでなく、転職活動のなかで企業が求めている人材を判断する基準にもなり得ます。また、プランや目標を立てることで、転職活動へのモチベーションの向上にもつながるはずです。
2.転職の条件を決める
現在の給与やポジション、待遇などすべての希望を満たした転職先を見つけるのは容易ではありません。希望する職種、勤務地、年収などを明確にしておくとともに、妥協できる点、妥協できない点を決めておくことも大切です。
目先の不安を解消することだけでなく、キャリアプランに沿って、希望条件や優先順位を決めることがポイントです。キャリアにおける優先順位が決まっていれば、企業選びがスムーズになり、転職後のミスマッチの回避につながります。
3.自身の強みを言語化する
これまでに培った経験から、自身の強みとして提示できる項目を言語化して整理しておくことをおすすめします。自身の強みとは、高度な専門知識や資格だけではありません。あなた自身の経験や行動から得られた力も大きな強みの一つです。
特に、ミドル・シニア世代は経験豊富であるがゆえに、自身のアピールポイントが不明瞭になってしまいがちです。過去のキャリアを振り返り、自身の武器となる要素を整理しておくことで、転職先の企業を探す際に役立てられるほか、転職活動時の履歴書作成や面接時の自己PRにも自信が持てるようになります。
4.転職エージェントを利用する
効率よく転職活動を進めるには、ミドル・シニア世代に特化した転職エージェントを利用するのも一つの方法です。プロのアドバイスを受けながら転職活動を進めることで、転職活動が長期化するリスクや、自身にかかる負荷を多少なりとも軽減できると期待できます。
転職エージェントとの相性も見極める必要があるため、できれば複数の転職エージェントに登録することがおすすめです。複数の転職エージェントやサービスを利用することで、幅広い求人に出会う機会を増やし、転職のチャンスを広げられます。
5.焦らずに自身に合った仕事を見つける
今の仕事を辞めたい一心で焦って転職先を探すと、入社後再び同じような理由で後悔してしまう可能性もあります。しっかりと自己分析と企業研究を行ったうえで、条件に合う企業を探しましょう。
すべての希望を満たすことは難しくても、納得できる転職先が見つかるまで、焦らずに転職活動を行うことが大切です。
仕事を辞める前に悩みを整理しよう
ミドル・シニア世代でも、仕事で壁にぶつかり「仕事ができないから辞めたい」と感じるのは珍しいことではありません。ただし、今の仕事を辞める前に悩みを整理して、スキルアップや専門家への相談などを試してみることで、解決策が見つかる場合もあります。
また、仕事を辞めることを決意した場合は、自身の強みを理解したうえで、十分に準備を行いつつ行動に移すことが重要です。今後、より良い人生にするために何が必要なのか、キャリアプランを整理しておくことも大切です。
『CanWill』では、ミドル・シニア世代のためのキャリアに関する相談サービスを行っています。経験豊富なアドバイザーが、一人ひとりの状況に合わせてサポートします。キャリアに関する不安や悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。