キャリアアップで年収1,000万円を目指す! キャリアプランの立て方と進め方
転職するうえで、高収入のボーダーラインといわれる『年収1,000万円』という目標を持つ人は少なくありません。では、「年収1,000万円を稼げる仕事に就くにはどのようなスキルが必要なのだろう?」「年収1,000万円を得られる会社はどのような人材を求めているのだろう?」と具体的に考えたことはありますか。
目標に向かい漠然と頑張るだけでは『年収1,000万円』の未来を手に入れることは困難です。この記事では、20代、40代といった年齢や男女の性別に関係なく年収1,000万円を達成するためのキャリアプランの立て方と進め方について考えてみます。
年収1,000万円の実態
国税庁の『令和3年分 民間給与実態統計調査』(2022年)によると、2021年の給与所得者は 5,270 万人、そのうち年収1,000万円を超える割合は4.9%、男女別で見ると、男性7.6%、女性1.2%です。
▼給与階級別給与所得者数・構成比
区 分 |
男女合計 | 男 |
女 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
1,000万円超 1,500万円以下 | 1,850千人 | 3.5% | 1,665千人 | 5.4% | 185 千人 | 0.8 % |
1,500万円超 2,000万円以下 | 432千人 | 0.8% | 389千人 | 1.3% | 43 千人 | 0.2 % |
2,000万円超 2,500万円以下 | 136千人 | 0.3% | 122千人 | 0.4% | 14 千人 | 0.1 % |
2,500万円超 | 166千人 | 0.3% | 148千人 | 0.5% | 18 千人 | 0.1 % |
国税庁『令和3年分 民間給与実態統計調査』を基に作成
年収1,000万円を稼ぐ職業として、医師、経営者やパイロットなどがあります。しかし自分の今のキャリアやスキルとあまりにもマッチしない仕事や職業を見ても、現実味がないのが正直なところではないでしょうか?
年収1,000万円を達成するための業種、実現できる会社の見つけ方、学歴不問・未経験で年収1,000万円を達成する話については、年収1,000万円の転職を実現させるために知っておきたいことでまとめていますので、参考にしてみてください。
年収1,000万円を実現するためのプラン
年収1,000万円の実現はそう簡単ではありません。そのため、どのような戦略を立てアプローチを行っていくかが非常に重要なポイントです。以下では、そのなかでも特に意識すべき3点について解説します。
1.年収だけでなく具体的なゴールを設定
『年収1,000万円を目指す』というゴールを掲げただけでは、目標達成までに自分がやるべきことが不明瞭でただ漠然とした目標設定となってしまい現実味がありません。例えば、次の項目を具体的に言語化することによって、ゴール到達までに現在の自分のスキルで十分か、不足している場合にはどうすべきかを客観的に判断するための材料となります。
- 何のために年収1,000万円を目指すのか、
- 年収1,000万円を実現するには何をどうするのか
- いつまでに目標を実現するのか など
目標達成までの期限を設けることはモチベーション維持をするうえでも有効です。無理のない現実的な期限設定はとても役立ちます。
2.年収1,000万円のキャリアを得るために必要なこと
“ゴール設定”のプランが決まったら、あとは行動に移すだけです。その過程として①調査、②適性、③実行という3つのステップを意識するようにしましょう。
①調査
大手企業や有名企業であっても年収1,000万円の求人があるとは限りません。業種や職種を具体的に調査することで、年収1,000万円の仕事の傾向が見えてきます。
②適性
年収が上がるにつれ、仕事量や責任の重さが増加するのは一般的です。仕事を選ぶうえで『適性』は重要視する点です。適性を無視して目標の年収を優先し、自分に合わない仕事へ就くことは得策とはいえません。
また、無理をして適性に合わない仕事を続け、心身が疲弊してしまっては、その仕事を長く続けることも困難になってしまいます。目標である年収1,000万を視野に入れたとき、その仕事が自分の『適性』に合っているかどうか、より一層慎重に判断する必要があります。
③実行
①②を踏まえ、求められる知識や技術の洗い出し、自分のキャリアと照らし合わせて不足部分を補う作業に進みます。必要に応じて資格取得やスキルアップを図り、転職を目指す準備を進めていきます。
管理職やマネージャーとして昇進・昇格を続けるほか、技術者・研究者・エンジニア・アナリストなどのスペシャリストとしてのステップアップ、さらにはコンサルタントとして周囲に求められるほどの実力があれば転職で年収1,000万円を目指せるでしょう。また、外資系企業に多い実力主義の領域でもチャンスがあるといえます。
3.年収1,000万円を実現する人の特徴
高収入を得るためには、専門知識はもちろんのこと、コミュニケーション能力や問題解決力、そしてマネジメントスキルが求められます。特に管理職のポジションでは、リーダーシップスキルが不可欠です。
例えば、高収入を実現するために共通して重要といえるのは次のような特徴です。
- 常に学習し続ける姿勢
- 自己投資と継続的なスキルの向上
- 論理的思考
- 俯瞰的な視点
また、幅広い人脈やネットワークも年収1,000万円を目指すうえで大きな役割を果たします。ほかの高収入の人たちとのつながりは、アドバイスを受ける機会も得られ、目標達成がより現実味を帯びます。
年収1,000万円の会社を狙って転職を繰り返した40代女性の例
わたしの知り合いの40代女性は転職する際に、明確に年収1,000万円を稼げる会社を選んで転職活動をしていました。
好きな仕事を選んだり、キャリアアップを目指したり、勤務地や年間休日の多さを考慮したりするのかと思いきや、「結局は年収がすべてを解決する」「年収がすべてを癒す」という発想でした。こうした考え方も面白いと思いますし、わたしはあまり会った経験はありませんが、具体的な年収の数値目標があったほうが転職へのモチベーションも上がります。
なので会社の業績がよくなかったり、組織の状態が健全でないと判断したりしたら、すぐ次の転職先を見つけるというキャリアの築き方でした。会社のキャリアパスを見て、自分が今の会社で管理職までキャリアアップしたら年収が1,000万円に届くかまで、考えていたかもしれません。
あまりにも転職を繰り返すと履歴書や職務経歴書の見栄えが悪くなると思われがちですが、むしろ彼女の職務経歴書は華やかになっていきました。
というのも、年収を上げるという明確な目的があるので、転職先は年収が上がるにつれどんどん絞られていき、残った転職先は有名企業や、グローバルに展開している大企業ばかりになっていきました。
転職活動において特に重視されるのは、前職のキャリアです。前職はどんな会社で、どんな仕事をして、どんなポジションでどれくらいの年収をもらっていたか、これに引きずられる形で次の会社の年収が決定されることが多くあります。彼女の場合、前職の年収は当然高いですし、名前の知られている会社なので、自然と年収1,000万円が近づいていきました。
40代になる前から年収1,000万円を意識したキャリアアップを
年収1,000万円を狙える会社はそう多くはありません。また、転職エージェントも採用する会社も、前職の年収をベースにしているため、有名な会社に就職できていれば、転職活動も有利に展開していきます。
ただし、いくら有名で上場している会社であっても年収の少ない企業は多くあります。会社の知名度だけに甘えず、転職のタイミングで年収・キャリアともにステップアップすることは、年収1,000万円への過程で重要なポイントです。
もちろん、パフォーマンス面の成長がなく、市場価値に満たない人材であれば、年収1,000万円の評価はないと判断されます。年齢を重ねるうちに年収と人材としての価値が釣り合わなければ、リストラの候補として指される立場にもなります。年収だけでなく具体的なゴールを設定することはもちろん、無理のない現実的な期限を設定することも有効です。
会社名の強さを生かした転職でキャリアを築く
年収1,000万円を狙える会社はそう多くはありません。また、転職エージェントも採用する会社も、前職の年収をベースにしているため、有名な会社に就職できていれば、転職活動も有利に展開していきます。
ただし、いくら有名で上場している会社であっても年収の少ない企業は多くあります。会社の知名度だけに甘えず、転職のタイミングで年収・キャリアともにステップアップすることは、年収1,000万円への過程で重要なポイントです。
もちろん、パフォーマンス面の成長がなく、市場価値に満たない人材であれば、年収1,000万円の評価はないと判断されます。年齢を重ねるうちに年収と人材としての価値が釣り合わなければ、リストラの候補として指される立場にもなります。年収だけでなく具体的なゴールを設定することはもちろん、無理のない現実的な期限を設定することも有効です。
これから年収1,000万円を目指すなら
日本は数十年単位で賃金が伸びない状況が続いていましたが、若い人材が減り続けている今、これからは優秀な人材を確保するため、または従業員の生活を守るために、少しずつ賃金上昇の機運が高まる流れができつつあります。
この流れに乗る形で年収アップの期待ができる会社へ転職する方も多いでしょう。しかし、年収1,000万円となると求められる人材もより優秀なものになります。賃金の上昇が見込める会社に転職するときに重要視されるスキルとしては、以下が挙げられます。
- 仕事の生産性を上げる能力
- 少人数でたくさんのタスクをこなすためのスキル
- 継続的に良好なパフォーマンスをし続ける能力
また、年収1,000万円に到達するにはさらに求められるスキルの難易度は上がります。今はまだ転職するタイミングではなくても、将来のために生かせるスキルを身につけることが年収1,000万円への道の一歩となります。
できれば自分にストレスをあまりかけることなく、好きな仕事や職業に就いた結果、自然とあとから年収1,000万円を達成できたというキャリアのほうが人生において楽しいと思うのですが、皆さんはいかがですか?
一般的な会社員であっても、年収1,000万円を目指すことは可能です。硬直していた賃金の上昇が解かれた今が、チャンスかもしれません。