30代40代の転職でキャリアチェンジをするメリット

キャリアチェンジするベストなタイミングはいつがいいか？　と質問されたら、おそらく30代がいいと答えると思います。なぜ30代がベストなのか、その理由と他の世代のキャリアチェンジについてご紹介していきます。

20代・30代・40代のキャリアチェンジ

世代別にキャリアチェンジについて、考えてみましょう。

20代は若いですし、伸びしろもあると判断されるので、キャリアチェンジはそれほど難しい時期ではありません。それこそキャリア自体がまだ浅いため、キャリアチェンジというよりかは、キャリア探しといったほうがいいと思います。25歳くらいまでを第二新卒と表現するくらいなので、ポテンシャルだけで好きな業界や職種にキャリアチェンジが可能です。

30代のキャリアチェンジは、20代で積み上げたキャリアとは違う職種や業種へ転職することになるので、本当のキャリアチェンジは30代からと言ってもいいかもしれません。30代前半は特に、20代のキャリアに加えて、ポテンシャルの評価も若干残っています。頭も体も充実している時期ですし、転職市場においても、業種や職種が違っていても採用される時期でもあります。

35歳を過ぎてくると少しずつ求人の幅が狭くなりますし、仮にキャリアチェンジで転職できたとしても、これまでの実績に対する評価も年収も低く抑えられる可能性が高くなります。将来の年収アップを伴ったキャリアチェンジを考える場合は30代前半のほうがスムーズかもしれません。

40代のキャリアチェンジは、そもそも転職活動自体が厳しくなります。30代はあれだけ求人紹介があったのに、40代になって急に転職先が減ってしまって、驚く人もいます。普通の転職ですらそんな状態になるのに、新しい業種や職種にチャレンジするのは、ハードルが高いと言わざるを得ません。30代までのキャリアでなら採用したい会社でも、異業種、異職種での応募なら、不合格とされてしまうかもしれません。

年を重ねるにつれキャリアチェンジ自体が難しくなりますし、仮にキャリアチェンジできたとしても納得のいく年収が得られない可能性が高くなります。

40代以降も一定の年収を確保するためには、20代・30代のうちから平均年収の高い業種や職種へのキャリアチェンジをしておくべきです。参考記事として、40代でも年収が上がりすぎてしまう5つの転職事例も合わせて読んでみてください。

30代でキャリアチェンジするメリットとは？

ここまでは、転職を前提としたキャリアチェンジについて考えてきました。しかしキャリアチェンジには、独立や起業を選ぶ方法もあります。独立や起業であれば、書類選考や面接はありませんし、年齢の壁も関係なく、自由にキャリアチェンジできます。

40代、50代でキャリアチェンジをする場合の選択肢として、独立や起業がより現実になってきます。それだけ、40代以降の転職市場でのキャリアチェンジは難しいということでもあります。20代、30代の頃から将来の独立や起業を考えながら、キャリアチェンジするのであればいいのですが、転職先がなく追い込まれて独立や起業の道を選ぶと、苦戦してしまうかもしれません。

なので、転職しやすい30代のうちにキャリアチェンジするメリットは十分あると思います。いろんな会社に転職して、たくさんの業種、職種をキャリアチェンジしながら経験する中で、本当にやりたい仕事を探してみましょう。キャリアや経験の中から、将来の独立や起業につながるのであればラッキーです。

もしキャリアチェンジに失敗したとしても、30代は若いのでやり直しがきく時期でもあります。他の仕事をやってみて初めて、今の仕事があっていたと分かる場合もあるので、失敗はムダにはなりません。

今の仕事から充実感が得られない、この仕事を長く続けるつもりがないと思いながら仕事をしている方は、30代という黄金期を使って、キャリアチェンジに挑戦してみましょう。40代、50代になってから、急に思い立ったようにキャリアチェンジしても、おそらく家族からの賛成は得られないと思います。

自分のやりたいことを追い求めたくても、年齢が上がるにつれ子どもの教育や親の介護、家計を支えるための金銭面など、多くの制約条件がついて回るようになります。

30代も結婚、出産、子育てなどのライフイベントが発生しがちですが、まだ若さと体力で乗り切れる時期です。年齢を重ねるほど体力的にも身体的にも無理が効かなくなっていくので、忙しかったとしてもキャリアチェンジするには最適の時期です。

元リクルートの藤原和博氏は、「３つのキャリアを掛け算すれば、100万分の1の人材になる」と言っています。キャリアチェンジは、自分の価値の希少性を高める行動とも言えます。

配置転換や異動など、仮に望まないキャリアチェンジだったとしても、40代を過ぎてキャリアを掛け合わせたときに、思わぬ相乗効果を生み出す可能性もあります。自分という商品に希少価値を持たせて、同世代と差別化するための戦略を考えて行動すれば、何歳になっても仕事のオファーがくる人材になれるので、悲観的になる必要はありません。

年収や家庭環境を意識しなければ、何歳からでもキャリアチェンジは可能ですし、挑戦もできます。ひょっとしたら挑戦がうまくいって今の年収の何倍も稼げるかもしれませんが、人生を長い目で見た時にどの世代でキャリアチェンジすべきかと考えると、やはり30代が1番最適な時期だと思います。