【40代のキャリアデザイン】スタートアップ企業へ転職するときの4つのポイント
40代がスタートアップ企業へ転職する際に注意しておきたい、4つのポイントをご紹介します。
これまでのキャリアでスタートアップを経験していない40代にとっては、未知の世界になるかもしれません。キャリアアップを目指す、転職先がなかなか見つからないなどの理由で転職先の候補になるかもしれませんが、まずはスタートアップを理解しておきましょう。
スタートアップ企業とベンチャー企業の違いとは?
スタートアップ企業の1番の特徴は、短期間で急成長するところで、イグジット(EXIT)をゴールにしています。イグジットとは、スタートアップ企業に出資していた人が、株式や事業を売却して利益を回収することです。
スタートアップ企業とベンチャー企業を同じ意味で捉えがちですが、ベンチャー企業はイグジットを意識していません。むしろ既存のビジネスをスケールさせたうえで、企業をどう存続させていくか、長期的な視点で考えています。
スタートアップ企業とベンチャー企業の違いを分かって転職活動をしないと、スタートアップの仕事のスピード感に圧倒されてしまいます。この違いを踏まえたうえで、スタートアップ企業への転職で注意すべきポイントをまとめました。
ポイント1:キャリアを活かした即戦力
スタートアップ企業は、短期間でビジネスを急成長させることに注力するため、長期で人材育成に時間を割いている余裕はありません。そのため即戦力人材を求めていて、指示待ちではなく、自走で仕事ができることが条件になります。また短期間で事業が成長したあとは、他のスタートアップ企業に転職しようと考える人もいます。
他にも、少数精鋭でビジネスを回していくのも、スタートアップ企業の特徴です。1人当たりの業務量は、大企業の比でないほどたくさんありますし、多岐にわたります。また会社の方針、方向性も朝令暮改で変わっていくので、対応できる柔軟性やメンタルが求められます。
キャリアパスが整備されているスタートアップ企業は、そう多くないと思います。ただ中身の濃い仕事の時間を経験できるので、短期間でキャリアアップにつながります。
ポイント2:社会変革を起こすスタートアップ企業
スタートアップは、イノベーションとも言われます。イノベーションとは、物事を新しい切り口や考え方で捉え、新たな価値を生み出すことです。そのため、新しい市場を掘り起こしたり、社会変革を起こしたりする、やりがいのあるビジネスを展開していきます。
いわゆる一般的な会社員の集まる環境にいては、こうしたスタートアップの感覚は生まれにくいかもしれません。スタートアップ企業に転職すること自体、通常の転職とは全く別なものとして考えておくべきです。
自分の理想とするキャリアと合致しているなら、これまでにない仕事のやりがいを感じられるかもしれません。
ポイント3:経営者とのビジョンの共有
スタートアップ企業に転職する、1番の目的は何ですか? リスクがあっても、圧倒的なスピードで仕事をしてみたい。資産を大きく増やしたい、イノベーションを起こしたい、カリスマ経営者のそばで仕事をして、何かを吸収したいなど、人によって目的は大きく違うと思います。
短期間で結果を求めるわけですから、経営者のビジョンに賛同する気持ちが必要です。ビジョンを共有しておくことで、朝令暮改な意思決定であったり、多少のブラックな職場環境であったりしても、モチベーションの維持につながります。
ポイント4:企業の4つのステージを把握する
スタートアップ企業にはステージがあり、「シード」「アーリー」「ミドル」「レイター」の4つに分かれます。
例えばシード(種)の段階にいるスタートアップに転職する場合、サービスやビジネスがまだカタチになっていないうえに、資金調達も十分でなく、自己資金やエンジェル投資家の力を借りている状態です。「アーリー」の段階にいるスタートアップも、多くの会社は赤字の状態で、いかに資金調達を行って、赤字から脱却するかを試みています。
転職先のスタートアップ企業は今、どのステージにいますか? そして、自分がどれだけリスクテイクできるのか、年収が下がったり、事業の継続が困難になったりしても問題ないのかなど、しっかりシミュレーションしておきましょう。
スタートアップへのキャリアアップ転職にはエージェントの活用もオススメ
こうした厳しい環境が待っているわけですから、40代で転職先がなかなか見つからないからといった後ろ向きの理由でスタートアップを選ぶと、転職に失敗します。逆に自分のキャリアアップの方向と合致していれば、貴重な経験になると思います。
大手の転職エージェントでも、それほど求人数は多くありませんがスタートアップ企業を提案してもらえることもあります。それよりもスタートアップやベンチャー企業に特化した転職エージェントがいくつかあるので、最初からスタートアップへの転職を狙っているなら、特化型の転職エージェントに登録したほうがいいでしょう。
スタートアップ企業における4つのポイントをご紹介しましたが、40代でもスタートアップで必要とされる場合もあります。例えば、若手を束ねるマネジメント力を期待されるケースです。個々の若い能力が高いだけでは、組織は回りません。
マネージャーを撤廃したgoogleがマネージャー職を復活させた話は有名ですが、40代なら意思決定者や調整役としての役割が期待されるケースも多いでしょう。
業務の流れやシステムが完成した企業でのキャリアアップと、何もないところから作り上げるキャリアアップでは質も中身も違います。前向きな気持ちで、スタートアップを選びましょう。