20代・30代・40代でハイクラス転職を成功させるには？

明確な定義はありませんが、部長以上の管理職や年収800万円以上の転職をハイクラス転職と呼びます。

ハイクラス転職に求められる条件は、例えば新規拠点や新規事業の立ち上げ、既存ビジネスの立て直し、役員や経営陣などマネジメントよりさらに上のポジションなど高い専門性が求められますし、経営企画系の職種が多くなります。

30代、40代が中心となるハイクラス転職は、求人数自体はそう多くありません。転職エージェントが抱えている非公開求人の中にハイクラス求人が含まれていますし、ハイクラス転職を専門に扱っている部署がある会社もあります。転職サイトで公開されているハイクラス求人は多くはないので、転職活動のルートも一般的な転職活動とは違ってきます。

ハイクラス転職はハイスペックが条件になるのか？

ハイクラス転職は、ハイスペックが条件になるのでしょうか？

例えば学歴がいい、MBAなどの資格を持っている、一流企業に長く在籍していたハイスペック人材でなければハイクラス転職は成功しないと思いがちですが、そうではありません。むしろその道で著しい実績があったり、新規事業の立ち上げに成功していたり、圧倒的な専門的スキルを持っていたりなど、優先されるのはスペックよりも実績です。

どんなに頭が良くて、肩書きがすごくても、ビジネスにおいて遂行する能力がなければ、ハイクラス転職人材とは言えません。スペックの高さだけでは認められないのが、ハイクラス転職の特徴のひとつです。なので30代、40代中心の転職と書きましたが、20代でも目覚ましい実績があれば、ハイクラス転職は可能になります。

言い換えると、ハイスペックであることよりもハイキャリアを歩んできた人材でなければなりません。20代、30代、40代とハイクラス転職に求められるものについて解説します。

20代のハイクラス転職

20代であれば、自分がハイクラス転職できる人材かどうか、まずは転職サイトで試してみるといいでしょう。具体的には、エン・ジャパンが運営している「AMBI（アンビ）」のような若手向けハイキャリアサイトに登録してみましょう。企業やヘッドハンターからのスカウトの数で、20代でもハイクラス転職が可能かどうか判断できると思います。

30代、40代と比較すると人脈やルートに乏しい部分もありますが、ビジネスの実績がメディア等で取り上げられるレベルであれば、それほど20代であることを気にする必要はありません。

30代のハイクラス転職

一般的にハイクラス転職は35歳以上と言われているので、30代前半でハイクラス転職できるかどうか悩んでいる方は、20代のハイクラス同様のアプローチをしてみましょう。

ベンチャー企業やユニコーン企業と呼ばれる評価額10億ドル以上の未上場のスタートアップなどが、40代よりも30代のハイクラス転職の募集をかけています。30代は少しキャリアが浅いと判断されるかもしれませんが、若さと体力がある30代に期待する企業も多く存在します。

40代のハイクラス転職

ハイクラス転職で、最も転職活動が活発なのが40代です。専門性はもちろんのこと、仕事上の実績を積み重ねるには、ある程度の時間が必要になるので、どうしても40代中心の市場になってしまいます。

20代、30代とは違ったルートで、ハイクラス転職が可能になります。ハイキャリアで培ったご自身の人脈を、活用してみましょう。おそらく自分の周りの人材も自然とハイキャリアになっているので、多くの付き合いがあるのではないでしょうか？　そうしたルートから、新しい仕事を見つけ、ハイクラス転職につなげる方法もあります。

ハイクラス転職を実現するためのキャリアプラン

20代、30代のうちから、40代でハイクラス転職を実現できるだけのハイキャリアを築いていれば、年齢の壁に左右されることなく、多くの転職先を選べる立場になれます。

いわゆる大企業が設定したキャリアパスどおりにキャリアアップを進めているだけでは、40代のハイクラス転職は難しくなります。仮に著しい実績を残したとしても、それは個人の能力によるものなのか、会社の看板がもたらしたものなのかの判断が難しいためです。

また年齢に応じたキャリアが設定されがちな大企業において、この記事で示したハイキャリアの道を歩めるかと言われれば、社内ベンチャー制度などを活用して、新しい事業や製品を生み出すなどの実績を積まない限りは難しいかもしれません。

それだけ若いうちからスピード感を持って仕事を進める必要があり、もし自分がハイクラス転職できるキャリアを積んでいないと感じたら、今のキャリアプランを5年から10年前倒しで仕事を進めるか、スピード感のあるスタートアップに転職して、実績を積む方法があります。

あるいはキャリアチェンジも選択肢のひとつです。ハイクラス転職の年収の部分だけを条件にするのであれば、800万円を実現しやすい職種や業種もあるので、40代になる前にキャリアチェンジをして実績を積んでおけば、ハイクラス転職は実現できます。

ハイクラス転職を実現するためにキャリアプランを作成するのは順番が逆のように思いますが、年収アップやポジションが原動力になって仕事を頑張れる人もいます。また年収やポジションは転職の際にも分かりやすい指標となるので、結果としてハイクラス転職がしやすくなる面もあります。

居心地のいい職場環境で働き続けるのではなく、常にチャレンジを続けた先にハイクラス転職が待っていると思います。