50代前半と50代後半の転職と再就職の違い

50代前半と50代後半の転職と再就職の違い

新型コロナウイルスの影響で、企業のリストラに拍車がかかり、人員に余剰感のある40代後半から50代を狙った早期退職のニュースが増えています。ニュースで報じられる大企業だけでなく、中小企業でも早期退職の募集が行われており、通常の退職金に特別退職金を加算し、再就職支援までのパッケージが用意されています。

50代前半の会社員はどんなイベントを迎え、転職や再就職をどう決断し、年収はどう変化するのか?また、50代後半は、50代前半と何が違うのかについてお話しします。

50代前半の転職・再就職・年収事情

50代前半は、人生で仕事のパフォーマンスが最も落ちる時期と言われています。特に50代前半にやってくる役職定年は、これまでの会社への貢献、忠誠心は何だったのかと考えさせられ、仕事のモチベーションが下がります。

頭も体もまだまだ元気なのに、50代前半という年齢だけで第一線から外されてしまう現実。会社側も「セカンドキャリア研修」を用意し、50代前半の社員に次のキャリアを考える機会を作ります。

55歳を役職定年に設定する企業が多いので、50代後半に差し掛かる前に改めて、自分がやりたいことについて考える機会が増えますし、子どもや家族、ローン返済を優先して転職を見送ってきた人も、最後の転職にチャレンジしたり、一度休んで再就職の道を探る人もいます。

50代前半の求人探しで利用できる、dodaエージェントサービスに登録した人の年齢別平均年収データをご紹介します。50代でdodaのような大手転職エージェントに登録できる方は、しっかりしたスキルやキャリアを持った人なので、一般的な50代前半の平均年収より高めです。

  • 50歳男性:630万円、50歳女性:423万円
  • 51歳男性:641万円、51歳女性:423万円
  • 52歳男性:641万円、52歳女性:416万円
  • 53歳男性:666万円、53歳女性:444万円
  • 54歳男性:701万円、54歳女性:434万円

ちなみに国税庁が2020年に調査した民間給与実態統計調査では、50歳から54歳までの男性の平均給与が679万円、女性の平均給与が320万円となり、特に女性はdodaと比較すると年収差が100万円あります。

50代後半の転職・再就職・年収事情

50代後半ならではの、二極化が見られるようになります。給料が下がり、役職がなくなっても会社に貢献しようと意欲のある人もいれば、収入のために出社はしますが、全くやる気も意欲もない人がいます。また、定年までの期間が5年から10年と、ゴールが見えることで、仕事のパフォーマンスが再浮上する時期でもあります。50代後半の求人探しのための、dodaの平均年収データも見ていきましょう。

  • 55歳男性:676万円、55歳女性:437万円
  • 56歳男性:687万円、56歳女性:429万円
  • 57歳男性:691万円、57歳女性:422万円
  • 58歳男性:696万円、58歳女性:471万円
  • 59歳男性:772万円、59歳女性:484万円

民間給与実態統計調査によると、55歳から59歳までの男性の平均給与が686万円、女性の平均給与が301万円となっています。50代後半は男性、女性ともに、dodaの平均年収データのほうが上回っています。

50代後半になると、なんとか会社に残る人、与えられた居場所の中で輝こうとしている人、転職先を見つけ新天地で頑張る人、自ら起業する人など、いい意味でも悪い意味でも個人差が生まれやすくなり、他人と比較して落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

一方、これほどまでに自分の意思で選択し、行動できる時期も人生トータルで考えれば、珍しいのではないでしょうか?50代前半と後半で起こり得るイベントの成功と失敗を想定して、今から何ができるか考えてみましょう。

CanWillとは

『Can Will』では、第一線のキャリアコンサルタントが、ミドル・シニア世代のあなたの強みや志向を掘り下げて、納得感の高いキャリア相談を行っています。 「転職すべきか、今の会社で働き続けるべきか?」、「自分の強みが分からない」、「職務経歴書の書き方が分からない」、「自分の市場価値について客観的な評価ほしい」。 このようなキャリアに対するお悩みやモヤモヤがありましたら、ぜひ一度『Can Will』のキャリアプロフェッショナルにご相談ください。