50代サラリーマンが仕事の悩みに向き合う方法とは?

50代サラリーマンが仕事の悩みに向き合う方法とは?

少子高齢化や人口減少が進むなか、優秀な働き手の確保や労働力の不足を補うために、令和3年に『高年齢者雇用安定法』が改正されました。現在の法律では、令和7年4月までに「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置を実施する必要があるとされています。

今まで60歳とされていた定年が5年繰り上げられることにより、現在抱えている悩みについて不安が増した方も多いのではないでしょうか。今回は、50代が仕事や転職について考える際に抱える悩みへの向き合い方を解説します。

出典:厚生労働省『高年齢者雇用安定法の改正の概要』『高年齢者雇用確保措置を講じる必要があります』『高年齢雇用継続給付の見直し

50代サラリーマンが抱える主な悩み

50代が仕事上で抱えやすい悩みとして、以下が挙げられます。

  • 若いころと比べて思うようなパフォーマンスを発揮できない
  • 「年下の上司とのコミュニケーションがうまくいかない」「成果に対して正当な評価がされない」など人間関係や職場環境へのストレスを感じる
  • 業績不振や待遇改善がされないといった会社の将来性に関する不安がある
  • 健康上の不安がある など

60歳の定年が一般的だった時代には、50代は今の仕事に不安や不満を持っていても、「定年退職するまで我慢しよう」と考える方もいたはずです。

しかし、定年年齢が60歳から65歳へ引き上げられることにより、5年以上も猶予が生まれます。定年を迎えるまでの充実感を得るために、この時間をどのように過ごすかについて考えることが重要です。

仕事の悩みとの向き合い方

年齢にかかわらず、仕事に関する悩みを抱えることは珍しくありません。悩みを抱え続けることで、仕事でのモチベーションが下がったり、転職を考えるきっかけになったりすることもあるため、自身の悩みに対して真摯に向き合い、早めに対処することが大切です。

ここからは、50代が抱えている仕事の悩みへの向き合い方や、解決のきっかけとなる行動について解説します。

悩みの原因を明確にする

仕事の悩みがある場合、まずはその原因について具体的に考えることが必要です。現在、自分が漠然と抱えている悩みがどこから来るものなのかを冷静に見極めましょう。

例えば、残業が多いことが悩みであれば、「仕事の進め方が分からない」「業務量が多い」「業務に時間がかかる」「従業員が少ない」などさまざまな原因が考えられます。多角的に悩みを理解して原因が明確になれば、悩みを解消するための策を考えやすくなります。

悩みを解決するために必要な行動を見定める

悩みの原因を理解したら、解決するために何をすべきか考えましょう。今の会社に勤務し続けながら解決できるのか、転職や独立が必要かなど、今後のキャリアプランや人生について具体的に分析します。

▼社内の人間関係で悩んでいる場合の例

  • 人との接し方や物事についての考え方を変えてみる
  • 部署や仕事内容が変わることで解決可能か考える など

 

▼業務が思い通り進められない場合の例

  • 上司へ業務量の調整を相談してアドバイスをもらう
  • 仕事の進め方を見直す など

 

他人や環境を即座に変えることは難しいですが、自分の行動や意識が変化することで周囲へ影響を与えることは可能です。

キャリアプランを見直す

「やりたい仕事ができていない」「仕事に対して達成感が感じられない」など、現在のキャリアに満足できないことが悩みの原因の場合は、キャリアプランを見直してみるとよいかもしれません。

5年後、10年後、そして定年後のキャリアプランを明確にして、具体的なビジョンを明確にします。これにより、今の働き方でそれが実現できるのか、実現するために必要な行動を考える手掛かりとなります。

50代の会社員には、転職や独立、早期退職などさまざまな選択肢があります。悩みを解決するためには、複数の選択肢から自分のキャリアプランに合った道を選ぶことが大切です。

自分の市場価値を高める

キャリアプランを見直した結果、転職を視野に入れる場合には、自分の市場価値を知っておく必要があります。

今までの経験や身につけたスキルなど、自分を客観的に評価することで、転職市場で自分を売り込むための武器を見極められます。また、キャリアプランを実現するために、必要なスキル、資格、能力などを判断して、資格取得やスキルアップなど、必要な行動をとることも大切です。

50代で転職を考えるには

現在抱えている悩みや不安に対しての解決策が「転職」となる場合、注意しておきたい点がいくつかあります。

一般的に、50代の転職は若い世代と比べ難しくなるといわれています。求人数の少なさや、求められるスキルや能力の高さなどがハードルとなり、50代での転職の難易度は高いという認識を持っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、50代が転職成功する可能性が全くないわけではありません。若い世代に比べて転職で活かせる武器を多く持っていることも事実です。豊富な経験や能力、コネクションなどをもとに「求められる人材」であることをアピールすることができれば、50代でも転職を成功させることはできるはずです。

ここからは、50代で転職をする場合に持つべき視点や考え方について解説します。

50代から意識しておきたい主観年齢

皆さんは「気持ちのうえではいくつくらいに感じていますか」という問いに、どのように答えるでしょうか。

50代でも40代と遜色ない仕事ができると考える方がいる一方で、若手の仕事についていけず、世間に取り残された感覚から、自身を実年齢より上に感じる方もいるかもしれません。豊富な知識や経験を持ちながらも、若い世代から刺激を受け積極的に物事に取り組む50代になるためには、主観年齢を実年齢よりも若く保つことが求められます。

主観年齢が若い方は、行動力があり転職や再就職に前向きに取り組めるといったイメージを持たれやすい傾向があります。50代になっても必要とされる人材になるために、若い世代とのコミュニケーションを大切にして、変化に対応しながらつねに学ぶ姿勢を持つことを心掛けましょう。

必要とされる50代、必要とされない50代

ご自身が面接官だった場合、どのような50代を採用したいですか。主観年齢が若く柔軟性のある人材を採用したいと思うのではないでしょうか。

40代、50代の方が20代や30代と仕事をすると、自分にはない考え方やスキルと接し、大きな刺激を受けることがあります。生まれたときからインターネットに触れてきたデジタルネイティブ世代のほうが大量の情報やツールに接しているため、自分たちの10代や20代のときとは比較にならないほどスキルが高く成長が早い部分もあります。

若い世代と比べると、50代のほうが人生経験が豊富なのはいうまでもありません。しかし、50代だからといって、若い世代の意見に耳を傾けず、まるで子どもをしつけるように50代の価値観を押しつけてしまってはいないでしょうか。そのような仕事のスタンスでは、残念ながら転職市場において必要とされる50代になるのは難しいかもしれません。

50代のプライドを捨て、20代、30代と積極的にコミュニケーションを深めることは、決して恥ずかしいことではありません。必要とされる50代になるためには、若い世代の意見や時代の変化についていける柔軟性を持つことが大切です。

50歳の悩みを100歳のサラリーマンに相談する

皆さんは、100歳を過ぎても現役サラリーマンだった福井福太郎さんをご存知ですか。毛皮を扱うお店から、友人に誘われ49歳でサラリーマンに転身。70歳からは宝くじの経理の仕事である東京宝商会に転職されました。

福井さんが実際に話されている様子をYouTubeでご覧になってください。とても100歳を超えているとは思えないしっかりとした話し方で、主観年齢も非常にお若い印象があります。

 

100歳を超える福井さんは50代の悩みを聞いてどう感じるでしょうか。人生に残された時間はまだたくさんあるため、生き方も働き方も変えることが可能で、仕事や人生において成長の余地があると思われるのではないでしょうか。

主観年齢を若く保ち、新しいことに関心を持ち続けながら、これまでの人生経験を活かすことで、有意義な50代を過ごすことができます。家族や子ども、友人知人から「50歳を過ぎても人生楽しそうだね」といわれるようなセカンドキャリアを探してみませんか。

50代のキャリア相談は『CanWill』へ

50代で仕事について悩んでいる方は、専門家に相談するのも一つの選択肢といえます。特に、転職を考えている方、今のキャリアについて悩んでいる方におすすめです。

50代は求人数も少なく、転職のハードルも高いとされることから、自分1人での転職は非常に大変です。キャリアコーディネーターやキャリアアドバイザーといった転職やキャリアに関する専門家に相談することで、より客観的な意見や専門的なアドバイスをもらうことができます。1人での転職活動よりも情報収集がしやすくさまざまなサポートを受けることが可能なため、働きながら転職活動したいという方にはピッタリです。

ミドル・シニア世代のためのキャリア相談サービス『CanWill』は、転職に伴う悩みや負担を解消するために、キャリアコンサルタントが親身になってサポートします。今の仕事を辞めて「新たな会社でやりがいのある仕事がしたい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

CanWillとは

『Can Will』では、第一線のキャリアコンサルタントが、ミドル・シニア世代のあなたの強みや志向を掘り下げて、納得感の高いキャリア相談を行っています。 「転職すべきか、今の会社で働き続けるべきか?」、「自分の強みが分からない」、「職務経歴書の書き方が分からない」、「自分の市場価値について客観的な評価ほしい」。 このようなキャリアに対するお悩みやモヤモヤがありましたら、ぜひ一度『Can Will』のキャリアプロフェッショナルにご相談ください。