中高年が転職活動中に厳しいと感じる3つの瞬間
転職活動中の中高年の多くが、いい転職先が見つからない、いつまで経っても内定がもらえないなど、厳しい、つらいといった感情に襲われます。中高年ならではの転職の悩みや苦しみを感じる、代表的な3つの瞬間をご紹介します。
中高年は転職と仕事の両立が厳しい
中高年に限らず、転職活動は現職の仕事を抱えながら行う場合が多いです。リストラなどで失業中していれば、転職活動に専念できますが、多くの方が現職と転職活動を両立させようと努力し、厳しいと感じます。
具体的には、仕事の空き時間や帰宅後に履歴書や職務経歴書の作成、転職先の選定、面接日程の調整、内定をもらったあとの年収交渉など、ただでさえ仕事が忙しいのに、転職活動によってさらに時間がなくなります。
転職エージェントを利用した転職活動ができれば、面接日程の調整や年収交渉など、アウトソーシングできる部分もあります。しかし、中高年の転職エージェント登録自体が厳しいので、エージェントに登録するための履歴書や職務経歴書の作成に追われることになります。
人生後半の転職活動だけに、転職と仕事の両立が厳しい、つらいと感じてしまいます。
転職活動中の精神的・肉体的な疲れがつらい
中高年、特に50代になると、勢いだけでは転職活動を乗り切れません。ある意味経験や知識がなく、気持ちだけで前に進むことができた20代とは違って、キャリアもスキルも身に付けた中高年は、どうしても転職に慎重にならざるを得ません。
また、自分だけではなく家族のことも考えながら転職活動をしなければならないため、若い頃の転職活動とは違った精神的な疲れがやってきます。さらに、中高年の転職活動は長期化しやすいため、精神的な疲れが長く続きます。
こうした精神的な疲れの蓄積が、肉体的な疲れを産み、転職活動が停滞してしまいます。企業への応募が積極的にできなくなり、転職の厳しさから、転職を延期して、現職に留まろうと考えてしまうのです。中高年の転職には、長期戦に耐え得るメンタルの強さに加え、肉体的な丈夫さが求められます。
中高年ならではの転職活動への葛藤
中高年になると、役職定年や社内の業務や役割の低下など、仕事へのモチベーションが下がる状況が自然と増えてきます。これまでたくさん会社に貢献してきたのに、会社の対応は冷たい、周囲の対応も変わってしまったなど、なかなか環境の変化を受け入れられない時期でもあります。
そうした気持ちから、早くこの会社を抜け出して、新天地で活躍したいという気持ちが強くなります。しかし前述したとおり、中高年の転職先はなかなか決まりません。会社を辞めたい、でもできないと葛藤する日々が続きます。
中高年の転職の厳しさの先にあるもの
中高年の転職は、デメリットばかりではありません。例えば、転職活動中に自分の時間の捻出をすることで、自分の仕事のやり方、業務のムダが見えてきたはずです。また、自分で仕事を抱えるだけではなく、部下や同僚に任せられる仕事であったり、部下を育成すればお願いできる仕事があったりと、新たな気づきもたくさんあるはずです。
転職活動が長期戦になったとき、自分の体力のなさに驚くかもしれません。改めてご自身の健康管理や体力づくりの必要性に気づく、いい機会にもなるのです。
中高年の転職がどれくらい厳しいのか? 頭だけではなく、まずは行動に移してみましょう。転職のどの瞬間を厳しいと感じるのか、ご自身で探ってみてください。たとえ転職活動がうまくいかなかったとしても、転職先の人事や転職エージェントと話すだけで、新しい業種や職種への興味が湧いたり、閉じた世界でしかビジネスをしていなかった自分に気づいたりできます。
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